すごいよフォートナイトのUX! 〜 ウェビナー「世界で2億5,000万人を夢中にさせた伝説のゲーム「フォートナイト」に隠されたUXの秘密 」から 〜

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フォートナイトがなぜ世界中を熱中させるのか?それは、驚くほど緻密なUXの「仕込み」があったのでした!

先日、ポップインサイト社主催の無料のウェビナー「世界で2億5,000万人を夢中にさせた伝説のゲーム「フォートナイト」に隠されたUXの秘密」を受講しました。無料とは、思えない内容の濃いセミナーでした。

セミナーのスピーカーは?

フォートナイトを魅力的なゲームに作り上げたのは、UXディレクターであるセリア・ホデント氏。「ゲーマーズブレイン -UXと神経科学におけるゲームデザインの原則」の著者です。

Blog: https://celiahodent.com/

気づき

1. フォートナイトなどの人気ゲームは、ゲームに夢中にさせるため、認知科学的な面から周到に考えられている。

以下は、ゲームをする人間の脳の中で起こっていることを簡略化した図です。 f:id:fujiyamaegg:20200518064210p:plainゲームする人間の脳の中で起こっていること

この中で、人間の脳には以下の様な制約がある、とのことです。

  • 人間の知覚は主観的である。
  • 人間の記憶は不確かである。
  • 人間の注意力は不十分である。

この制約を前提として、ゲームUXとは何か?というのが以下の式で表現できます。

ゲームUX = ユーザビリティ+ エンゲージアビリティ

つまり、ゲームの使いやすさ(ユーザビリティ)とゲームに没頭させる力(エンゲージアビリティ)がゲームUXの柱、だということです。

ここまで、脳の中でおこることを緻密に考えていたのだと思うと、驚きます。子供がゲームに夢中になる理由がわかります。

2. アフォーダンス/シグニフィエ (Forms Follow Function)は、ゲームにおいて重要な要素である。

マリオのクッパの甲羅のとげとげは、そこに触れると傷つくことを示しています。かたちをみただけで、どのような性質があるのかを示すことは、ゲームにおいて、とても重要な要素だとのことです。 f:id:fujiyamaegg:20200518064322p:plainクッパの甲羅

3. 「GAME USER EXPERIENCE」としてまとめられた視点は、ゲームだけではなく、他の分野にも応用できそうである。

「GAME USER EXPERIENCE」が、以下のようにまとめられています。 f:id:fujiyamaegg:20200518064347p:plainGAME USER EXPERIENCE

これらを考えることが、ゲームUXを考える、ということなのです。

所感

フォートナイトは、ここまで考えられて作られていたのですね。

子供が夢中になる理由がわかります。

ある意味、恐ろしい気もします。

ただ、このゲームUXの知見を他の分野、例えば子供の勉強方法や仕事のやり方にも応用できるのではないか?と思いました。

もしかしたら、それがゲーミフィケーションと呼ばれるものなのかもしれません。

いずれにしろ、「GAME USER EXPERIENCE」の観点は、「人間が関わるあらゆる活動」で重要な観点になる、と思いました。

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